卓話


ガバナー公式訪問

2023年7月26日(水)

国際ロータリー第2580地区
ガバナー 栃木一夫氏(東京北RC)


 2023-24年度国際ロータリー会長は、スコットランドのサウスクイーンズフェリーRCのゴードンR. マッキナリー会長です。

 国際協議会で、「全ては希望から始まると信じています。希望がなければ人は前には進めません。私たちの計画は破壊的な紛争から世界が立ち直れるように、希望を取り戻すことです。そうすれば、私たち自身のために持続可能な変化をもたらすことが可能となります」と話し、RI会長テーマ「世界に希望を生みだそう CREATE HOPE in the WORLD」を発表しました。

 会長イニシアチブは、「継続と変化」「平和と希望」「メンタルヘルスへの取り組み」です。ロータリーは、平和、機会、生きる価値ある未来の土台を築いています。私たちが得意とすることを継続すると同時に、変化に対してオープンで前向きになり、世界と自分自身の中に平和を築くことに力を注げば、ロータリーはより平和で、より希望のある世界を築く手助けができます。

 重点的な継続項目は、4つです。
 1.ローターアクトクラブと協力し支えあう新しい方法の模索
 2.女児のエンパワーメント
 3.あらゆる人々を癒し社会的偏見をなくすためのDEIの促進
 4.ロータリーの重要課題である、ポリオの根絶

 「平和と希望」に関しては、行動計画の実践を挙げています。行動計画は希望を生み出し変化に必要な意識と勇気を与えてくれます。行動計画の実践のために、成果と実証された証拠に基づき、奉仕プロジェクトを立案する方法について会員と話す必要があります。 平和とは希望が根付くための土壌です。人々の間に新しいつながりを築き、共通点を求めて新しい機会を見つけるたびに、この土壌が耕されます。

 さらに、コロナ禍で学んだように、テクノロジーを活用して人と人との繋がりを作る、より多くの人にロータリーを体験する機会を提供することが可能なバーチャル交流を通じて平和構築を推進します。

 そして、本年度以降、ロータリーはメンタルヘルスサービスの改善に取り組むことになりました。「メンタルヘルスの専門家なら誰もが口を揃えてこう言うでしょう。他の人を助けることで、本質的に自分自身が助けられるのだ」と。

 メンタルヘルスに関しては、基礎から考えてみようとガバナー月信8月号からロータリー財団の奨学生で東京神田RC所属の矢島新子先生に連載をお願いしましたので、一緒に学んでいきましょう。

 また、佐藤芳郎RI理事からは、10月24日の世界ポリオデーへの参加、RI会長テーマ「CREATE HOPE in the WORLD」に関する行事の実施、「Grow Rotary作戦」の計画と成果づくり、の3つが提案されています。専用ポータルサイトが用意されていますので活用ください。

 当地区としては地区ロータリー財団委員会が、10月24日にポリオ根絶チャリティーディナーパーティーを開催することを決定しました。新型コロナウイルス感染症対策分科会などで活躍された尾身茂さんの講演などがあります。さらに、ポリオ根絶のためのチャリティーゴルフ大会も2024年4月25日に予定しています。

 私は昭和63年6月に東京北RCに入会し、35年目を皆出席で迎えています。スポンサーは青年会議所(JC)の先輩で妻を紹介いただいた仲人です。「例会は欠席するな」とだけ言われ、ロータリーについてよくわからないままに入会しました。日本はバブル最盛期で、翌年1989年1月8日に平成に変わりました。私は昭和22年生まれの団塊の世代で、高度成長期にJCに入って、ロータリアンとしてはデフレ時代の平成を過ごし、令和になってガバナーになりました。

 西暦より元号の方がよりイメージがわく方も多いと思います。平成はベルリンの壁崩壊で始まり、平成2年は日本のバブル崩壊、以降日本はデフレ経済が続き、ロータリーの会員数は世界全体では平成12年頃130万人をピークに減少が始まりました。そして対策として様々な定款、細則の変更が行われました。

 平成元年に女性ロータリアンが認められました。34地区に分割されたのは平成6年で、平成7年にメークアップ期間について【欠席例会の前後それぞれ2週間】が採択され、平成8年に日本のロータリアンが今までで一番多い13万人になり、分区代理から現在のガバナー補佐制度になったのは平成9年です。

 平成12年には35地区になり、会員の種類は正会員と名誉会員の2つになり、【50名のクラブは1業種5名まで】 【50名以上のクラブは会員数の10%まで入会可能】になり、【60%出席しないと会員身分の自動終結】という条項も削除されました。

 平成13年に1業種1会員制廃止とメークアップ規定が改正。平成14年に日本は34地区に再編成され、平成15年には大阪で国際大会が開催されました。

 平成22年にロータリーのビジョン、中核となる価値観、公共イメージという言葉が生まれました。平成25年の規定審議会では【各地区におけるEクラブ制限数の撤廃】【衛星クラブ】【仕事をしたことのない人、中断している人も会員】が認められました。

 令和元年、ローターアクトクラブがRIの一員となりました。ロータリーが平成時代に大きく変身し、令和はその答えを見つける時代のような気がします。

 昨年度、日本のRI理事が岡山南RCの佐藤芳郎さんに変わりました。就任当初は「ロータリーは変わろうとしている。ロータリーが生き残るため、持続可能にするためにはどう変化したほうが良いのかを良く考えてほしい」という挨拶をされていました。最近は「ロータリーの成長(Grow Rotary)、ロータリーは進化しなければいけない」と強調されています。

 そしてロータリー財団は、「チャリティーナビゲーターで14年連続最高位の4つ星を今後も続ける。インターナショナルNGO トップ20を目指す」としています。理由は、ロータリーの地位と公共イメージの向上、会員減少対策です。

 2018年、ロータリーのガバナンス組織統括に関する検討について、ロータリー未来形成委員会が設置されました。グレートブリテンとアイルランド、ゾーン8(オーストラリア、ニュージーランド、南太平洋諸島の国々)の2つの地域で予算をつけて、ロータリーの組織ガバナンスに関して三角形のヒエラルキー構造をフラット化し、役員任期の数年化等により若い会員や、女性会員の会員増強や、クラブ活性化、多様性促進を検証するパイロットを始めました。

 2022年10月の理事会議事録には、「これらの地域内で言語、文化、地理を共有するクラブは、地域社会や会員のニーズに対応するため、より地域に適したアプローチを適用できるようになった。」という文言があります。辰野RI前理事の発案で、日本の地域特性に沿う組織モデルを考える「ロータリー未来形成のモデルを考える委員会」もスタートしました。

 令和に変わって、新型コロナウイルスによるパンデミックが始まり、昨年はロシアのウクライナ侵攻、台湾と中国の関係や北朝鮮の問題、そして地球温暖化による自然災害等もあります。

 ロータリーが平和を築く土壌づくりに貢献するためには各クラブ、ロータリアンが元気でなければなりません。そこで地区の基本方針を「持続可能な元気なクラブを実現しよう」 とし、「ロータリアンの心に火をつけよう Get the Joy of Rotary」という合言葉を掲げ、会長の皆様には次の4点をお願いしました。

 1.クラブの成長
 会員増強とロータリアン一人一人の向上をめざそう。
 2.クラブビジョン・行動計画作成推進
 クラブの新陳代謝を図ろう。共通の目的、目標を持つ人が集まればクラブを強くします。
 3.My Rotary・ロータリーの友の活用推進 
   両者は情報、学びの宝庫です。また、RI理事会は本年度からトレーニング(研修)からラーニング(学習)に用語変更をしました。地区研修委員会は地区ラーニング委員会、研修リーダーはラーニングファシリテーターに7月から名称が変わりました。
 4.ローターアクトや学友との交流の活性化
 ローターアクトと一緒に活動する、ローターアクトを独立させていくといった活動をされると大変ありがたいと思います。

 ――今日の世界は、1905年の世界と同じではありません。テクノロジーとネットワークにより奉仕の為の新しい機会が生まれている。私たちは進化を遂げ、ロータリーを時代に即した組織とすることが必要――これは中核的価値観の中の文章です。変えていいもの、変えてはいけないもの、変えなくてはいけないもの、があります。

 RI第2550地区鈴木宏パストガバナーがPETSで講演し、「ロータリーの原点は人づくり。自己研鑽の場。したがってロータリーの基本の“き”は例会」と話しました。

 内外環境が激変にさらされている時、個人がどう行動するのか、SDGsにあるような課題にどう取り組むのかが重要です。そうした意味でも、コロナ禍で失われた例会の活力を取り戻してほしいと思います。例会や親睦活動での会員同士の対話により、自分自身の中のよい変化を実感すること。そして、奉仕活動による充実感、そして喜びを得る。それがロータリアンの心に火をつける、Get the Joy of Rotaryです。

 「大人の成長は目に見えない 結果に出る」という電車に掲示されていた広告を眺めながら、「ロータリアンの成長は目に見えない 結果に出る」と読み替えました。1年間よろしくお願いいたします。


   ※2023年7月26日(水)の卓話をクラブ会報委員が纏めたものです。